モンキー 改造日記 ロッカーアームを軽量化してみました

ロッカーアームを軽量するメリットは

動弁機構、すなわち吸気・排気バルブを上下運動させるための運動部品にはエンジンが掛かれば大きな慣性が働きます。

 

吸気・排気バルブを数ミリ程度上下に動かしてるに過ぎませんが、この動きも高速で動かすと運動部品に物凄い慣性が働いて、たかが数グラムのバルブ関連の慣性力は数十キロにもなるです?。

 

驚くべき慣性力ですよね?。

 

ロッカーアームもバルブを動かすための関連運動部品なので、軽量すればサージング・ジャンピングポイントをわずかですが高回転まで引き上げることができる。これがメリットになります?。

 

バルブジャンピングとは

カムプロフィールにバルブが追従できず、閉じ時にジャンプしてしまうことを言います。このジャンピングが起こると排気バルブピストンに接触、排気バルブが曲がる、下手をすると腰上が使い物にならなくなります。

バルブサージングとは

バルブの持つ固有振動数とエンジンの固有振動数が同調してしまうと、カムプロフィールによる作動とは関係無くして激しく動いてしまう現象。最近のバルブスプリングは不等ピッチでサージング回転数を高めるようにしています。

 

これはロッカーアームだけに限らず、バルブ、バルブリテーナー、アジャストスクリュー&ナットなどの軽量化も有効に働きます?。

 

サージング・ジャンピングポイントを引き上げる策としてバルブスプリングを強化するのが一般的です。強化バルブスプリングに交換すれば高回転でもバルブリフトの追従性に対応できるんですが、副作用としてスプリングの硬さによってフリクションが増えてしまうんです?これ結構出力食われるんですね?。

 

なるべくスプリングを硬くせずにバルブ運動部品を軽量化することは大きなメリットとなる。

ロッカーアームの軽量はどこを中心に削ればいいのか?

 

ロッカーアームはロッカーアームピンを中心軸に動いているので、ロッカーアームピン付近を軽量しても慣性力を下げることはできません。軽量化が効くのはアジャストスクリュー取り付け部、カム山接触面付近の軽量が一番効果がでてきます。

 

軽量は強度低下の問題を引き起こすためロッカーアームの上下方向を削るのは避けること(ロッカーアームが動く方向の強度が著しく落ちる)。

 

アジャストスクリュー取付付近やカム山接触面は大きく削ると破損するのでほどほど。ロッカーアームの上側を主に削って軽量化をするのが、強度下げずに軽量できる方法になると思います。

 

軽量して得られる効果はスズメの涙程度ですがチューナーとしてはやっておきたくなるよね。研摩をできない方はキタコさんの軽量ロッカーアームなど使うのが良いのかも。