ホンダ AF62型ディオ&スペイシー100のニコイチエンジン組み立て 1
ホンダ・ディオのAF61E型エンジンをベースにホンダ・スペイシー100 のエンジン部品を組み付けて排気量を 112cc まで上げたニコイチエンジンを作ります。
AF61E型&JF13E型のニコイチエンジン
スペイシー 100 用の 112cc ボアアップキットを AF61E エンジン に取り付けるには スペイシー 100 クランクシャフト、右側クランクケース、シリンダーヘッドに交換しなければならないので、ホンダ・ディオ AF62『エンジン形式 AF61E』のエンジンのクランクケースを割ることにしました。
クランクケースを分解
自前に発電部分、クーリング関係や駆動系部品、腰上を取り外しておいたので早速分解開始。
左側クランクケースはベアリングは圧入されていないので、通常クランク・セパレーターを使用しなくても割れるはずですが、液体ガスケットが張り付いていてプラハンを使っても割れてくれなかったので、仕方なくセパレーターを使用。
右側クランクケースはクランクベアリングが圧入されているので、クランクセパレーターを使って左側クランクケースからクランクシャフトを押して抜きました。
ノーマルのクランクシャフトが外れました。
構造が凄く単純なエンジンで部品点数もとても少なくて驚きでした。
スペイシー100 のエンジン部品を組み込む
右側スペイシー 100 クランクシャフト(ストローク 52mm / ピストンピン径 13mm)、左側 AF62 DIO のクランクシャフト(ストローク 45mm / ピストンピン径 10mm)。
右側のベアリングサイズに違いがあるので、クランクシャフト以外、スペイシー 100 の右側クランクケースを使う必要があり、厳密にはカムチェーンガイド、シリンダーを止めているボルト二本、DIO 110 初期型のクランクシャフトのプーリー側オイルシールを使う必要がありました。
AF62 のクーリングカバーを使う場合は二次排気バイパスの逃げ加工とファンカバーの下側ボルト位置を変更穴開け加工、一部塞がらない部分があるのでそこを埋める処理をする必要がありました。
マフラーは フランジ部やリア部固定ボルト位置などの構造が少々異なるためスペイシー 100 用のマフラー「もしくはエキパイ」を使うのが手っ取り早そうです。
流用するホンダ純正部品
- 11100-GCC-B50 / スペイシー100 右側クランクケース COMP / 1個
- 95701-06090-00 / スペイシー100 フランジボルト 6×90 / 2本(シリンダーボルト)
- 14611-GCC-000 / スペイシー100 カムチェーンガイド / 1個
- 95701-06115-00 / スペイシー100 フランジボルト 6×115 / 1本(クランクケースボルト)
- 91202-KZL-931 / JF31 DIO110 オイルシール 20.8×52×7.5 / 1個(クランクシャフトのプーリー側)
- 91201-GCC-000 / スペイシー100 オイルシール 16×26×7 / 1個(クランクシャフトのローター側)
上記部品にスペイシー100 のシリンダーヘッドAssy、社外ボアアップキットが必要。
さらにタケガワAF61用スーパーハイギアを組み込むことを推薦。
スペイシー 100 のシリンダーヘッドを吸排気ともにポート研磨
高回転高出力型を狙うではなく、低中速回転のトルクを太いエンジンにしたいので吸気ポート径は 22mm 程度(ノーマル約 20mm)に拡大させました。排気ポートは真円かつガイド付近を主に少々拡大した程度。
ボアアップキットのピストン・トップ形状はフラット型で無加工で組み込んだ圧縮比は約 10.5:1(燃焼室容量:約11.8cc)です。これ以上燃焼室容量を増やしたくないのでバルブカーテン付近をスムージング加工するのはやめました。
そして唯一のハイカムであるタケガワさんの AF61 ようのカムシャフトが販売終了になってしまいました。残念すぎる。。。
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